動くな

2017年06月28日

「もっと動け!!」「動きすぎ!!」どっちだよ!?④

この記事でこのシリーズ終わりにしまーす


前回までは、振りが浅いと動くメリットが減る。けど、動ける人のほうがまっすぐなセットでも早くなる方法があるという所まででした

ま、具体的に見せると、これですね

最速でとらえて、踏むのをなるべく一瞬、そしてすぐに走らせる。んですぐ膝を返してとらえて、、、

つまり、上下動をすばやくやる!!特にゲー・ジョウってリズムじゃなくてゲ・ジョーーみたいに動くのが大事だと思う

素早い上下動が使える人はほんとに踏む時間が短い。一瞬の下でたわみを作り、上で板が返ってくる反動だけでポールの中を曲がってくる

実際にポールの中でいえばこんな感じ

踏んで曲がるのではない、踏んでたわみを作りたわみの反動で浮いて曲がってくるのである

つまり、最短距離を加速だけで走ってくることが可能になる。落下によるリリースとキャッチだけの世界

こうなるともう、めちゃくちゃ速い。異次元

alexisとかもうわけわからん。お前ターン前半いつ踏んだよって感じ。R35ですよ?

スラロームはもう少し工夫があるポールにあたる前に走らせはじめ、振りがほんとにまっすぐなら、ポールにあたるときには走らせ終わってるというアプローチが一般的だ

こんな感じで

他の日本人選手と比べてほしい。腰を持ち上げ始めて終わらせるタイミングがめっちゃ速い。そして、ポールにあたった瞬間には膝を返してすぐにとらえている。だから、曲がりすぎないし、踏まなくても加速だけでポールを攻めていける

つまり、上下動を素早くできれば、踏まずにキャッチアンドリリース最高速+最短ラインを実現できるってことなんだと思う。

最近のワールドカップ選手、技術系の選手はこのアプローチを徹底的にやってくる。ほんと踏む時間がすごく短くて、走らせて無理やりもどしてくる。それをあのふり幅で実現してくるから恐ろしい。

今までの話をふまえて、これまでの動け動くなシリーズの動画を見返してみてほしい。本当に素早く、一瞬でたわみをつくって、返りを最大限に引き出してまっすぐ突っ込んでくる。これが、外人が動くアプローチを推し進めた最大の成果だと考えずにはいられない

それでは最後に、これまでのポイントをまとめると

動かなくても、早く滑ることは可能
②下手なうちは動くと逆に遅くなる。でも、ある程度上手くなると動ける選手の方が一気に上手くなる。つまり、動く練習はのびしろを鍛える練習。芽が開くまでは逆効果なんで注意
③ただ、振りの浅いセットでは、動けるメリットは少ない。まっすぐなセットで動きを活かすには素早さが必要不可欠
素早さと動きが合わさると最強になる。確定的に明らか

ってとこですね。
後は自分の環境と目標に合わせてってことですかね。
自分のレベル、出る大会のセット、コーチの方針。そこら辺を踏まえて、どっちをどれぐらい練習するか決めるしかないと思うんすよねー

そうそう、動かないテクニックが主流な競技が世界でもありますよ

ダウンヒルとスーパーGです

、、、うん、俺らスラとGしかやんないのに、なんで動かない主流なんですかね。なんか、微妙な気持ちになりますね

あ、そうそう、なんかこんな動画見つけてほしいとかあったらコメントくださいね。探してみるんで

ではでは~

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2017年06月24日

「もっと動け!!」「動きすぎ!!」どっちだよ!?③

間に脱線が挟まりすぎてもう覚えてないかもしれないけど笑
前回までは、下手なうちは(無駄な動きが多い、動く方向が上動くとむしろ遅くなって最初のうちはタイムが出ない。けど、上に抜けずに前に持ってけるようになった途端、めちゃくちゃ速くなって、最終的な伸びしろは動ける選手の方が強い最初のうちの成績をどれだけつぶして伸びしろにあてるか難しい問題、、、ってとこまで話しました

今回はその続き、コースのふり幅動きの大きさについて考えていこうと思う

当たり前な話だけど、動きが大きい、つまり上下動(これって前下動って言ったほうが個人的にはいいと思う)を使える選手は踏むときはたわみをしっかり作れて、板を走らせる時は前に体を落とせるから動けない選手より板が体の下に戻ってくる

つまり、深く曲がったライン・振ったセットが得意になるんだな

深回りでもまっすぐこれる、しかも深回りだと重力の加速ができない分、自分から走らせれるほうが有利ってことになる

それじゃあ、振りの浅いまっすぐなセットだったら?

そもそも曲がれる必要がないし、それって遠回りになるんだよね。

ぶっちゃけ、上下動なんかしてるよりさっさとエッジ返してたわみの走りを引き出してスピードつなげてまっすぐ滑ったほうがよっぽど速い

その代表例がパラレルスラローム
動いてないわけではないんだけど、ひざの返しに特化したロシアの滑りパラレルスラロームがすっげぇ得意
アルペンスキーではぶっちゃけまだ強豪国ってほどではないんだけど、上位に食い込んでくる
参考動画①
参考動画②
②のコロシロフが速すぎて草

あとは、動けVS動くなの最初の記事で紹介したパラレルスラロームの動画
とかわかりやすいよね。負けてるほうは動いてるけど、曲がりすぎてライン高すぎるんだよね。

というわけで、コースのふり幅が浅いと、まっすぐだと、動けるメリットがかなり弱まってしまうってのがわかると思う



…そう、実は弱まるだけで、動ける人のがやっぱ速いんすよね。
上のパラレルスラロームの動画、他の試合みると、他の動ける人のが速いっしょ
これが動いてないとは言わせない笑
世界選手権は意外と普段のワールドカップよりまっすぐになることが多いよね

そうなんです、実はまっすぐなコースでも動ける人のほうが速くなる方法が存在するのです

それはまた次回にでも~



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2017年06月19日

「もっと動け!!」「動きすぎ!!」どっちだよ!?②

前回は脱線したけど、今回から元の話に戻って

前回までは、動いたほうがいいのか、動かないほうがいいのかを決めるのは
動きの熟練度コースのふり幅が関係しているってとこまででしたね

当たり前だけど、上に抜ける動きをいくら大きくやっても、板って走んないっすよね
というか、無駄な力加わるし、板浮くしでむしろ減速するイメージ

ん?何を当たり前のこと言ってんだって?

いやね、結構これでかい問題なんですよ。これのせいで意見が二つにわかれたまままとまんないといっても過言ではない

今はカービングスキー
自分から走らせなくても、板は十分加速するんです
むしろ、下手な時にむりに大きく動いても、板の走りはわるくなるし、板浮いちゃうからバタつきやすくなるし、とらえは悪くなるしで、いいことなんて何一つないのです

だからね、はじめのうちは大きく動いても、タイム全然でないの

動いてないで膝の返しがうまい選手のほうがぜっっっっったい速い

でも、上手く前に持っていけるようになると、途端に立場が逆転する

板の走りはダンチ
体を前にもっと落とせるからトップのとらえの差は歴然
走らせる動きが大きい=板の返りが強くなる=オーバーランしても走らせながら戻ってこれる=きついセットでもよりまっすぐの攻めたラインを通れる

対して、動けない選手は
自分から加速できないから緩斜でどんどんおいてかれ
体を前に落とせないから、とらえからトップを使えず、まっすぐなラインも攻めれない

つまり、ある程度上手くなるまでは動けば動くほど遅くなるけど
あるレベルを超えると(上にだんだん抜けなくなると)動ける選手のほうが断然早くなるのである

そして、動きの大きさは、一朝一夕では身につかない

つまり、最初は習得しづらいどころか、マイナスにしかならない練習が
ある段階から一気に武器になるというのが動くアプローチなんだよね。たぶん笑

んじゃ、小さいころからトップを目指してるわけでもない俺ら草レーサーがどっちをやるかっていうと…
難しい選択だよね。うん

だって、自分たちのレベルで、武器になるまで習得できるかわかんねぇもん

それに、トップ目指してる若手にとっても悩ましい問題だよね

だって、小学生から結果主義で戦わなきゃなんねぇし
小さいころの結果を捨てて練習しろなんて、実際無理でしょ
ただでさえ体重軽いから動きの大きさのメリットもないし

そう考えると佐々木明とか湯浅直樹が小さい頃は速くなかったってのはかなりなっとく

ちなみにヨーロッパとかアメリカの選手は、若いうちの結果はあんま大事にされてない。むしろ、伸びしろのある動きを作るほうが大事な感じ

動ければいい!!こんな風に

上に抜けてタイムをロスしてようが関係ないんだよね。

動ける選手が、無駄な動きをなくすのは簡単
こんな   感じで  上半身とかの無駄な動きを消すとかね もうこうなると鬼に金棒

逆に正しい動きを先に覚えちゃって、制限された中で動けるようにするのはすごい大変だと思う。

結局、どれだけ伸びしろを我慢して作るかどうかが、動くか動かないかに関わってるんだよな~

そういう視点では、動けてるけど、まだ無駄な動きが目立って、しかもワールドカップで既に結果を残し始めてる選手ってのは今後とんでもない可能性を秘めてると思う

そういう意味でこの選手はすごそう
manuel feller
leviの滑りもおススメ

こんなに無駄な動きでいっぱいなのに、既にワールドカップ第一シード。世界でうまい15人のスキーヤーに入ってるんだな。ぱねぇな。まだ伸び盛りなんですよこれで

って感じで、今日はまず動くのを武器にするには熟練度をある段階まであげる我慢が必要だってのを説明して、今回は終わりにしようと思う

ラインどりとの関係はまた次回

てか、今回動画少ないなってことで
めっちゃ走らせてるワールドカップ選手の動画とかちょっとあげてみよっかな
https://www.youtube.com/watch?v=VTh6JiWrZVA
https://www.youtube.com/watch?v=wgHgVdaEm_Q
https://www.youtube.com/watch?v=Oz_l_h64TzI
https://www.youtube.com/watch?v=4AashUIMfB0
https://www.youtube.com/watch?v=QbGPkITDg2U

ではまた~




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2017年06月17日

「もっと動け!!」「動きすぎ!!」どっちだよ!?①


ってこと、よくない?俺はしょっちゅうある。
あるコーチの時は、「全然動けてないよ!!もっと動いて!!多少頭の位置ぶれても今はいいから!!」
で、必死こいて体動かす練習して
別のコーチんとこいったら、「無駄な動き多すぎ!!何考えてんの!!板を雪面から動かさないのが一番大事でしょ?」
こーいう時、どーいう顔するのが正しいんでしょうネ
なんともいえない表情の画像をくださいヤッテランネーゼ

結局、動く方がいいのか 動かない方がいいのか

これって、コーチの中でも意見がめっちゃ分かれている内容だと思う。
昔は動くな派が主流だったけど、最近は外人は動いてるぞって話が色んなとこで出てきてて、
どっちがいいのか答えが出てない感じ

今回はこの永遠のテーマである動けvs動くなについて自分なりに考察してみようと思う。

昔はワールドカップでも、こーいう選手が速かった
benjamin raich (おじさん世代の憧れ。ザ・エリートスタープレイヤーな選手。動画の評価にマイナスがないところが人徳あらわしてるよね)

頭と雪面の距離が全然離れなくて
重心は前後にしか動かず
切り替えで足が外に出て
板がピタっと雪面に張り付いてる滑り

でも、時代が進むにしたがって、どんどん動く選手が台頭してきた

marcel hirscher(昔の)

mattias hargin
giuliano razzoli
stefan luitz


多少上半身に無駄な動きが生まれても
切り替えでは、足を出すよりも高い姿勢を重視して(ヒルシャーは別ね)
思いっきり重心を前に押し出して、全力で板を走らせる

外人の若手
を見ても、みんな頭が上に抜けようがとにかく大きく動いているように見える
くっそ有名な動画
最近のトッポリーノ

だから、やっぱり動く方が速い!!




って結論づけられたら、簡単なんだけどね~

こちらを見てほしい。設定開始時間の一勝負に着目してね
パラレルスラローム(実はある日本人選手も映ってたり。めっちゃ体動かして走らせる練習してます)

この1レースだけ見ると、、、
必死に体落として、めっちゃ頑張って走らせてる選手より  (左)
全然動いてない選手のがダンゼン速いのである。 (右)

動くvs動かない


この対比には、コースのふり幅選手の熟練度がひっじょーに重要なファクターになっているのではなかろうか?そう考えずにはいられないのだ。

解説はまた後日にでも



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